Shoulder/Elbow Arthroscopy and Shoulder Arthroplasty Course /2013-01-12

  • 梶山 史郎
  • 山口大学 医学部 出身
  • 1997年 入局

 2013年1月12、13日にホノルルで行われました船橋整形外科、ジョンソン・エンド・ジョンソン㈱共催のCadaver Training Courseに参加させていただきました。今回は船橋整形外科の菅谷先生、高橋先生、函館五稜郭病院の永澤先生が国内からの講師として参加されました。また、Shoulder Arthroplastyの特別講師としてStanford大学のAssistant ProfessorであるJohn G. Costouros先生が米国から参加され、様々なことを勉強することができました。

 今回のTraining参加者の多くは日本各地ですでに肩、肘の関節鏡手術を多数こなされている方々で、さらなるレベルアップを目指してCourseに参加されていました。中には、肩関節前方不安定症に対する手術であるLatarget法を関節鏡視下におこなうかなり難しい手技をトレーニングされている先生もいらっしゃいました。私は船橋整形外科肩フェローの先生とペアを組ませていただき、お互いにHAGL lesionの修復とHill-Sachs Remplissageの手技(いずれもそれなりに難しい手技です)をトレーニングすることができました。また、肘関節鏡のトレーニングも行い、portal の位置や使い方など、細かい部分を講師の先生方に丁寧に教えていただくことができました。
 
 肩関節外科が扱う疾患は数多くありますが、広範囲腱板断裂後の変形性肩関節症(Cuff Tear Arthropathy, CTA)は治療が難しい病態といわれています。日本では現在、腱板の残存している変形性肩関節症に対しては人工肩関節置換術(Total Shoulder Arthroplasty)が行われておりますが、CTAに対しては良好な治療成績が得られていないのが現状です。一方、欧米ではCTAに対してReverse TSAと呼ばれる特殊な人工関節を用い、腱板機能が失われて拳上が困難な症例に対しても良好な治療成績が報告されています。近い将来日本でもReverse TSAが使用可能になるということで、Costouros先生によるReverse TSAについての講義および手術デモが行われました。展開などについては一般的なTSAと大きな違いはありませんでしたが、上腕骨の骨切り、関節窩側のコンポーネントの設置位置および固定方法、インプラント挿入後のテンション決定など、Reverse TSAに独特の注意点もあり、大変参考になりました。また、小円筋機能が失われている症例の診察方法や広背筋を使った再建術(L’Episcopo法)なども丁寧に教えていただきました。
 
 国内外の学会への参加でも勉強できることはたくさんありますが、このようなCadaver Trainingでしか得られない知識も数多くありますので、皆さん機会がありましたら是非参加してみてください。