船橋整形外科病院 手術・リハ見学/2012-12-07

  • 梶山 史郎
  • 山口大学 医学部 出身
  • 1997年 入局

 千葉県船橋市にあります船橋整形外科病院での二日間にわたる外来、手術、リハビリ見学について報告します。

【船橋整形外科病院の概要】
 同院は70床の整形外科単科病院で、人工関節、膝関節、肩肘関節をはじめとした数多くの手術が行われている日本有数の施設です。現在では五つの手術室が稼働しており、年間3000例以上の手術が行われています。そのうち二つの手術室は関節鏡手術専用に設計されており、膝関節、肩・肘関節を中心とした関節鏡手術が毎日行われています。また、船橋整形外科本院に加え西船橋、市川にある二つのクリニックにおいてたくさんの外来診療、リハビリ治療が行われています。今回、同院スポーツ医学センター肩・肘関節外科部長であられる菅谷啓之先生の肩関節鏡の手術見学をさせていただきました。

【菅谷啓之先生の関節鏡手術】
 菅谷先生は、肩、肘関節の関節鏡手術の世界的なトップランナーであり、腱板断裂、外傷性肩関節不安定症をはじめとした肩関節鏡視下手術、肘関節の離断性骨軟骨炎や変形性関節症に対する鏡視下手術を数多く行われています。その名声はとどまるところを知らず、プロ野球選手などのトップアスリートをはじめとした肩、肘関節に問題を抱えた患者さんが日本全国から受診されています。また、学会などでの研究発表にも精力的に取り組まれており、日本の肩、肘関節、関節鏡関連の学会に多くの演題を出されています。さらには海外でも菅谷先生の関節鏡手術の素晴らしさは有名であり、アジア、ヨーロッパ、アメリカといった海外での講演やライブサージャリーも数多くこなされています。今回、外傷性肩関節不安定症をはじめとした肩関節鏡手術が1日で計7件もあり、見学させていただいてその卓越した技術や標準化された手術手技を勉強させていただきました。

【国内外からの見学者やフェロー】
 菅谷先生は肩・肘関節の外科、特に鏡視下手術に興味を持つ若いDrに対する教育に非常に熱心な先生です。大変ご多忙な先生ですが、今回我々がお世話になったような外来や手術の見学を数多く受け入れられています。海外からの見学者も多く、訪問時もタイからのDrが見学に来られていました。また、菅谷先生の手術を直接勉強したいという希望も多く、数カ月から数年間船橋整形外科に在籍し手術や外来の助手を務めながら勉強できるフェローを日本全国から受け入れられています。

【リハビリを中心とした保存的治療】
 今回、長崎大学病院リハビリテーション部の下迫PTも一緒に船橋整形外科を訪問し、リハ見学をさせていただきました。同院は手術のみならず運動器のリハビリテーションの分野でも日本で最も充実している施設の一つです。約100名のPTの先生が在籍されており、術後のリハビリとともに外来での保存治療も数多く行われています。特に肩、肘関節の外傷、障害においては、障害部位のみならず肩甲帯や体幹、下肢の機能が症状に大きく関与することが知られており、機能の改善を目的としたさまざまなリハビリテーションが行われていました。全身的な評価と機能改善の重要性を改めて認識させられました。

 今回、船橋整形外科病院の菅谷先生、高橋先生、フェローの先生方そして病院スタッフの方々には大変お世話になりました。また、病院見学にあたりご尽力いただいた尾崎教授、古川先生をはじめとした長崎大学病院の先生方、本当にありがとうございました。勉強してきたことを糧によりよい診療を行っていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。最後になりますが、ほかの施設や先生方の診療、手術を見学することは大変良い刺激になりますので、若い先生方は積極的に研修、見学に参加されることをお勧めいたします。