第2回 日本重度四肢外傷セミナー/2010-07-17

  • 梶山 史郎
  • 山口大学 出身
  • 1997年 入局

 平成22年7月17日、18日に札幌にて行われましたセミナーに長崎大学整形外科から宮本俊之先生をはじめとした5人が参加しました。
 この会は、重度の軟部組織損傷を伴う四肢外傷の治療に関しての第一人者である札幌東徳洲会病院の土田芳彦先生が中心となって昨年より開催されているセミナーです。
 重度の軟部組織損傷を伴う四肢外傷に対する治療法は飛躍的に進歩しており、現在いくつかのことが治療にあたり重要とされています。
・早期のデブリードマンと創外固定
・適切な抗菌薬投与
・セカンドルック、サードルックといったデブリードマンの追加
・可及的早期の創閉鎖(植皮〜皮弁、遊離皮弁の選択)
・可及的早期の最終固定(内固定、創外固定)         など

 近年そのような症例に対し、イリザロフ法を用いた骨軟部組織再建、陰圧創傷治療を用いた軟部組織の処置、皮弁とくにマイクロサージャリーを用いた遊離皮弁による早期の創閉鎖といった方法を駆使し、いかに四肢の機能を再建するかということが議論されています。

 今回のセミナーでは多くの経験を踏まえた現在の最先端の治療方法を、各分野の御高名な先生方によりわかりやすく講演していただきました。

プログラム

外傷整形外科医のための皮弁習得コース(プレコース)
 軟部組織再建の原則・皮弁の種類と血管解剖
 血管吻合の実際とコツ、練習の仕方
 上肢皮膚欠損に対する治療
 上肢皮弁の実際
 下肢皮膚欠損に対する治療
 下肢皮弁の実際
 皮弁術成功のための要点・術後ケアの要点・合併症への対策

第2回日本重度四肢外傷セミナー
 イリザロフ法を用いた外傷初期治療と再建
 マイクロサージャリーを主体とした開放骨折初期治療から再建まで
 Taylor Special Frameの外傷への応用
 イリザロフ法による四肢外傷再建
 マイクロサージャリーを用いた骨軟部組織再建
 四肢外傷における末梢神経の再建

 さらに、参加されていた各施設の先生から十数例の症例提示が行われ、講師の先生方を含めて活発な議論が行われました。当院からも下肢開放脱臼、デグロービング損傷の症例提示を行い、会場の先生方と多くの意見を交換しました。
 
 当科では骨折に対する内固定や各種創外固定、軟部組織損傷に対する陰圧創傷治療やラップ療法、状況により形成外科と連携した植皮や各種皮弁などを駆使し、重度四肢外傷や多発外傷の治療を行っております。今後もこのようなセミナーに参加して、よりよい治療を目指し他施設の先生方と意見交換を行っていく予定です。