整形外科専門医試験を終えて/2015-10-06

  • 佐田 潔
  • 長崎大学 出身
  • 2010年 入局

 平成22年入局の佐田です。専門医試験を受験した者として、医局員レポートの専門医試験情報は非常に有益でした(おそらく他大学の先生方も参考にされているのではないでしょうか?)。後輩の先生方に少しでもお役に立てるよう、反省を踏まえて振り返りたいと思います。

<申請・書類提出>
 最初は4月ごろに学会への申請から始まります。受験資格が卒後6年で、該当する場合は日本整形外科学会雑誌にある葉書を投函する必要があります。この時期の日整会雑誌にはその年の試験問題が掲載されており、富田先生から切り取っておくよう入局時にアドバイスを頂いていました。
 続いて7月末までに下記を提出する必要があります。
・症例レポート(8症例)
・経験した症例(150例以上)
・執筆した論文1編以上と発表が2例以上
・過去の研修病院でのサイン(医院長も含む)
・研修医手帳

 症例レポートの8症例の内訳はヽ綾一般▲好檗璽蝶綾・障害小児整形疾患ご慇瓠Ε螢Ε泪措栖記ダ堋農埒饉栖記Ъ鞜隋Ρ蠑廟疾患┨代謝・骨系統疾患になります。2日目の口頭試問では提出したレポートから出題されますので、典型的な症例を書くように先輩方からの助言がありました。異動などがあると思いますので、これはと思った症例はデータを残しておくことをお勧めします。

<試験勉強>
 10月ごろから開始し、まず過去問3年分を解きました。正答率3割程度だったと思います。過去問でなんとなく傾向をつかみ、11月ごろからQ&Aに取りかかりました。過去問と同様、解答後「標準整形外科学」でチェックし、パソコンのWordにメモを残すようにしました。膨大な問題数と、「解く→チェックする→メモする」の単純作業の繰り返しになかなかはかどりませんでした。家ではだらけてしまうので大学病院の医局、または長崎記念病院の整形病棟カンファレンスルームで勉強するようにしていました。
 年末にようやく1回目が終了し2回目を終了したのは試験3日前、3回解く予定でしたが、時間的に不可能であることを悟り、残った時間でメモのチェックと過去問3年分の解き直しをしました。

<試験当日>
 前日の夜に神戸に到着、1日目の筆記試験が午後からで、ホテルで最後の悪あがきをしました。試験会場内に電子機器の持ち込みは禁止されていたのですが、「電子機器=携帯電話」と勘違いし、試験開始までの時間、堂々とパソコンを開きWordのメモをチェックしていました。試験終了後に気づきましたが、もし試験監督に注意されていたら精神的に動揺していたと思います(プリントアウトしなければいけませんでした)。試験の難易度は例年通りかなという印象でこの段階では正答率7割程度と予想 期待していました。
 夜は同期5人で神戸牛を食べました。お互いに病院の現状や今後の予定などたわいもなく話しました。みんな病院は違いますが、それぞれ目標をもってがんばっているんだなと感じました。
 翌日は朝から口頭試問(15分×2)で、試験官の先生が2人ずついらっしゃいました。内容は1回目が肩板断裂(不全断裂?)のビデオ問題で診察やMRI、鏡視の動画などが流れ、質問に対して回答しました。もうひとつは提出した症例レポート(大腿骨頚部骨折に対し人工骨頭置換術を施行)からでした。2回目は頚椎OPLLと関節リウマチの伸筋腱断裂の症例問題で印刷されたプリントをみて回答するという形式でした。試験官の先生方は間違った回答をしても正解がでるように誘導してくださっているようでした。筆記試験で点数が取れて、口頭試問で通常の受け答えができれば不合格になることはないと感じました。
 試験会場を出る際に筆記試験の解答をもらい、自己採点をしたところ正答率62.5%でした。先輩方に65%はないと危ないと言われ7割を目標に勉強していたので、落ち込みましたが、同期のみんなに「大丈夫やろ」と励ましてもらい元気を取り戻しました。同期の話では過去に55%程度でも合格した人がいるようです。

<反省>
 2月下旬ごろに発表があり無事に合格していましたが、反省点の方が多くあるので書き出したいと思います。

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 それまではずっと朝型の生活をしていましたが、11月ごろからは夜遅くまで起きて勉強するという生活になってしまいました。朝の方が頭が冴え、勤務が始まるまでの時間帯の方が集中してできたのではと思います。夜はダラダラ勉強したり睡魔で頭がボーっとなることが多く、振り返ってみると非効率的でした。

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 合格率が85%程度の試験なので大丈夫だと思っていましたが、過去問やQ & Aに取りかかってみて愕然としました。難しい上に分量も多く、勤務をしながらの試験勉強は想像以上に体力を消耗し、なかなか予定通りに進みませんでした。後輩の先生方には早い段階から余裕をもって試験対策に取りかかることをお勧めします。

J数のことを同時進行できない。
 今回の専門医試験で最も痛感したことです。基本的に要領が悪く両方ともやるというのが苦手で、ひとつのことに集中しないと課題をクリアできません。今回の例で言えば、専門医試験と留学の準備(そのほかにも大学院の研究)、学生のころの勉強と部活というように。とにかく早い時期から少しずつ取り組むようにし、頭を切り替えバランスよくしないといけないと反省しました。


 後輩の皆さんが無事専門医試験をクリアし次のステージへ向かう一助となれば幸いです。太平洋の向こうSan Franciscoから応援しています。がんばってください。